レンドルミンの効果や持続・発現時間、服用方法

レンドルミンの効果・服用方法をチェック

 

レンドルミンは睡眠薬のひとつであり、不眠症などの治療のために処方される医薬品です。睡眠薬を服用するなら、服用してから効果があらわれる時間など、知っておきたいポイントをいくつか確認しておきましょう。

 

ここからは、どんなケースならレンドルミンが効果を発揮し、どんなケースが効果がでにくいかを見ていきましょう。また、レンドルミンの服用時の注意点についても紹介します。

 

目次

 

レンドルミンの効果が出る確率って?

 

まず気になるのが「レンドルミンがどのくらいの確率で効果がでるのか?」という点です。確率しだいでは、服用を迷う人もいるでしょう。

 

そこで、レンドルミンの添付文書をチェックしてみましょう。効果がでる確率を調べるには、「臨床成績」という項目の有効率を見るとよいでしょう。

 

症状

有効率

不眠症・睡眠障害

64.6%(712/1, 103例)

参考ページ:レンドルミン添付文書

 

↑はレンドルミンの有効率になります。睡眠薬として約65%という確率は、平均的といったところです。

 

しかし、これはただしく服用した場合です。間違った使用法では、このような高い有効率にはならないということは押さえておきましょう。

 

レンドルミンは睡眠薬入門に使われやすい

 

レンドルミンの特徴はとにかく効果が緩やかなことにあります。睡眠薬なのに抗不安薬デパスなどと比べても睡眠効果が弱く、飲んでも「効かない」という声が多いですが、軽い不眠症であれば入門用としておすすめです。いきなり強い薬は怖い! ということであれば一度試してみる価値はあるでしょう。

 

レンドルミンの効果しくみ(作用機序)について知ろう

 

レンドルミンのただしい効果を得るためには、レンドルミンがどんなしくみによって作用するか(作用機序)を知っておくことが重要です。

 

人間の体は、日中は起きて活動し、夜には眠くなるようになっています。これは、もともと体内時計がそなわっているためです。脳は日中は覚醒状態であり、夜にむけて抑制されるようできています。しかし、睡眠障害や不眠症をわずらっている人の脳では、覚醒状態が夜になってもつづいてしまい、安まることができません。そのため、寝つきが悪くなったり、深夜や早朝に目覚めてしまうのです。

 

 

↑はレンドルミンの作用のしくみをかんたんにイメージしたものです。レンドルミンは、脳内のベンゾジアゼピン受容体を活発にするはたらきがあります。その結果、Cl-(Clイオン)と結びつきやすくなるのです。

 

レンドルミンを服用すると眠くなる理由は、脳が落ち着くためです。なぜ脳が落ち着くかというと、Cl-が脳を抑制する作用があるからです。

 

つづいて、ベンゾジアゼピン受容体の種別についても確認しておきましょう。

 

ω1受容体 睡眠作用を持つ
ω2受容体 抗不安作用・筋弛緩作用を持つ

(ω3受容体も存在するが、ここでは無関係なので割愛)

 

↑の2種類がベンゾジアゼピン受容体の種別となります。ω1受容体とω2受容体はそれぞれ違う役割をもっています。眠気をもたらすのはω1受容体が活発なときで、不安をやわらげたり筋肉の緊張をゆるめるのはω2受容体が活発なときです。

 

レンドルミンは睡眠薬のなかでもベンゾジアゼピン系に分類されています。おなじベンゾジアゼピン系でも、デパスのように抗不安薬と呼ばれるものもあります。これらの作用に大きな違いはなく、ω1受容体への作用が強いものを「睡眠薬」、ω2受容体への作用が強いものを「抗不安薬」と呼んで区別しているだけです。

 

レンドルミンがおもに作用するのはω1受容体です。しかし、すこしだけω2受容体にも作用しているのです。そのため、睡眠作用のほかに抗不安作用や筋弛緩作用もあるといえます。ただ、副作用については、ω1とω2にかかわる症状がでてしまうため、それなりに多くなっています。

 

→レンドルミンの副作用は危険!離脱症状を克服するためには?

 

↑の記事では、レンドルミンの副作用についての詳細を解説しています。レンドルミンを服用するまえにぜひ読んでみてください。

 

レンドルミンの効果発現時間はどのくらい?

 

レンドルミンは服用してからどのくらいで効果がでるのでしょうか。さらに持続時間についても確認しておきましょう。

 

発現時間 30分~60分
持続時間 約7~8時間

 

↑はレンドルミンを服用した場合の効果発現時間と持続時間です。これは平均的な時間であり、人によって多少の誤差はあるでしょう。

 

レンドルミンはほかの睡眠薬とくらべると、効果があらわれるのが早いといわれています。効果がはやくでる医薬品は持続時間もみじかいのが一般的ですが、レンドルミンは持続時間がおよそ7~8時間となり、効き目が長いのが特徴です。

 

→血中濃度・半減期はどのくらい?持続時間は?

 

レンドルミンが効果を発揮する症状とは?

 

このようにレンドルミンは、効き目がはやく効果も長いという睡眠薬なのです。レンドルミンが睡眠薬ということは知っていても、こまかい特徴について知っている人は少ないでしょう。じつは、症状によってはレンドルミンを服用してもあまり効果がないこともあるのです。ここからは、どんな症状にレンドルミンが効果があるのかを確認していきましょう。

 

中途覚醒や早朝覚醒

 

入眠後、2~4時間くらいで目が覚めてしまう症状を中途覚醒や早朝覚醒といいます。真夜中や早朝に目が覚めると、そのあと眠ることができなくなります。そうなってしまうと、昼間につよい眠気がでたりして、精神的にも肉体的にも負担がかかってしまいます。

 

中途覚醒や早朝覚醒は、眠りが浅いことによっておこります。わたしたちは寝ているあいだ、眠りが深くなったり浅くなったりを交互にくり返しています。中途覚醒や早朝覚醒になる人は、眠りが浅い時間に起きてしまいます。

 

中途覚醒や早朝覚醒してしまう原因は以下のことが考えられます。

 

  1. 加齢のため、質のよい睡眠が得られにくくなる
  2.  

    高齢になるほど眠りは浅くなり、朝早く目覚めるようになります。そのため、睡眠の質が低下しやすくなります。

     

  3. 不規則な生活習慣によるもの
  4.  

    習慣的にお酒を飲んだり、生活習慣が不規則な人は、睡眠の質が低下しがちです。そのため、中途覚醒や早朝覚醒しやすい状態になってしまいます。

     

  5. 痛みがでる持病がある場合
  6.  

    夜中に肩こりや腰痛の痛みがでて、起きてしまうことがあります。

     

  7. 睡眠時無呼吸症候群の場合
  8.  

    寝ているあいだに呼吸がとまってしまい、起きてしまうケースもあります。

 

このように、中途覚醒や早朝覚醒になる原因はいくつもあります。とくに、睡眠の質の低下がかかわっていることが多いといえるでしょう。

 

レンドルミンはどのように作用して、中途覚醒や早朝覚醒の症状を改善するのでしょうか。

 

医薬品名

持続時間

マイスリー

3~4時間

アモバン

2~3時間

レンドルミン

約7~8時間

 

↑は一般的な睡眠薬の持続時間をまとめたものです。中途覚醒や早朝覚醒のケースでは、睡眠薬の持続時間はとても重要なことです。マイスリーやアモバンなどの有名な睡眠薬では、持続時間が約3~4時間となります。このていどの時間では、睡眠中に作用が失われてしまうため、中途覚醒や早朝覚醒には不向きといえます。

 

いっぽうレンドルミンでは、持続時間が約7~8時間となり、睡眠時間をカバーするのに十分長くなっています。つまり、睡眠中ずっと効果が持続することになり、中途覚醒や早朝覚醒には効果的なのです。

 

レンドルミンの効果が出ない、効きにくい状況とは?

 

くり返しになりますが、レンドルミンは中途覚醒や早朝覚醒の治療に高い効果を発揮します。しかし、症状によってはレンドルミンが効かないこともあるのです。

 

寝つきがよくない(入眠障害)

 

ベッドに入って目を閉じていても、30分以上眠れないといった症状を睡眠障害といいます。何時間も寝つけない状態がつづくため、とてもつらい症状だといえるでしょう。

 

とはいえ、レンドルミンは入眠障害を改善するためにまったく効果がないわけではありません。しかし、入眠障害にもっとも効果があるとされるアモバンやマイスリーよりは、効果は劣るのです。

医薬品名

入眠障害

中途・早朝覚醒

レンドルミン

アモバン

×

マイスリー

×

 

↑はそれぞれの睡眠薬の特徴をまとめたものです。すでに解説したとおり、中途覚醒や早朝覚醒に効果的なのがレンドルミンで、アモバンやマイスリーはそれほど効果がありません。しかし、入眠障害の症状にたいしては、アモバンやマイスリーのほうが、レンドルミンより効果が高いのです。

 

つまり、症状が入眠障害だけであれば、超短期作用型であるアモバンやマイスリーなどの睡眠薬があっているのです。ただ、入眠障害だけでなく、中途覚醒などの複数の症状がでているなら、レンドルミンがよいでしょう。このように、症状にあわせて、最適な睡眠薬を選ぶことが重要です。

 

寝た気がしない(熟眠障害)

 

じゅうぶんに睡眠時間を確保していても、睡眠不足だと感じたり日中に眠気がでる症状を熟眠障害といいます。

 

熟眠障害になる原因のほとんどに「睡眠の質」が関係しているといわれています。中途覚醒や早朝覚醒は眠りが浅い時間に目覚めてしまいますが、目覚めることなく浅い眠りが継続するのが熟眠障害です。睡眠時間は長くても、ずっと眠りが浅いため、しっかり眠れないと感じてしまうのです。

 

通常、睡眠薬で眠くなるのは、脳を抑制する作用があるためです。しかしその作用は、睡眠の質をおおきく向上させるところまではおよばないのです。その点はレンドルミンも例外ではありません。中途覚醒や早朝覚醒などの症状を改善する効果はありますが、実際は熟睡できていないこともあるのです。

 

また、レンドルミンには日中に眠気がでるという副作用があります。これは、レンドルミンの持続時間が7~8時間と比較的長いため、どうしても眠気が残ってしまうことがあるのです。たとえば睡眠時間が8時間だとしても、起床してからしばらくは多少は効果が続きます。睡眠をしっかりとれば、それなりに眠気は少なくなりますが、完全に眠気をなくすことはむずかしいでしょう。

 

このように、レンドルミンによって眠ることができても、熟睡できない人もいます。これは個人差もありますが、レンドルミンの特徴のひとつともいえるでしょう。

 

まとめ

 

レンドルミンは持続時間が長い睡眠薬であり、とくに中途覚醒や早朝覚醒といった症状に効果があるといわれています。さらに、発現時間が早いという特徴もあるため、入眠障害の治療に使用されることもあります。

 

しかし、症状が入眠障害だけであるなら、より適したアモバンやマイスリーを使用するとよいでしょう。

 

また、寝ているのに寝不足だと感じてしまう熟眠障害の場合は、レンドルミンで改善効果は期待できません。そもそもこの症状では、睡眠薬全般が適していないともいえます。睡眠薬の使用により睡眠時間が確保できているのに、しっかり眠れていないと感じるのであれば、べつの手段を試してみるとよいでしょう。たとえば、規則ただしい生活を心がけたり、睡眠効果のあるサプリを使用したり、睡眠薬に頼らなくても眠れるよう工夫をしてみましょう。